
数字では測れない「パン愛」を讃える、もう1つのAWARDが開幕!
12月上旬に発表予定のrebake AWARDを前に、本家のAWARDでは拾いきれない“尖った魅力”に光を当てたユニークAWARD。
唯一無二のパン作りにリスペクトを込めて、個性が光るパン屋さんをrebakeの独断で選び、讃える企画です。
以下の3つの賞に分けてご紹介します。
ユニークAWARD各部門
紹介するのはどれも、よくあるパン・よくあるお店とは一線を画したものばかりですが、パンへの愛情があまりに多すぎて溢れ出た結果。
方向性は色々あれど、どれも愛情が詰まったものなので、作り手の想いに想像を巡らせながらご覧ください。
パンの新しい境地を開拓した、哲学賞
人は分類したがるもの。だから、これまでにないパンに出会うと「これってパン?」と考え、そしてパンの定義って何だろう?
はたまた、食べ物とは何か、人生とは何か、まで考えついてしまう(かもしれない)
そんな素朴な問いを自然と投げかけてくる一品に贈られる賞。
“パンとはこうである”という枠を優しく越え、新しい視点を与えてくれる、他のパンとは一味も二味も違うパンたちを讃えます。
草餅とパンの間:パリットフワット・よもぎパン
よもぎの豊かな香りが主役の、まるで“草餅とパンの間”を行き来するような不思議な魅力のパン(?)。
素材の味を大切に…という想いで誕生したとのことですが、副材料ではなく完全に主役となっています。
パン好きとしてパンの本を読んだときに、「グリッシーニやマントウもパンに入るんだ…」と思ったけれど、よもぎパンを見たときも同じ気持ちに。
小麦粉はつなぎ役として控えめに存在し、よもぎの風味が生地全体にのびやかに広がります。
この一品と出会うと、ふと立ち止まって考えてしまうのです。
「パンってもっと自由でいいのかもしれない」と。
自然と問いを生み、味わうほどに心に余韻を残す、独創性に満ちたパンです。
パン屋さんに聞いた誕生秘話
- 素材の味を大切にしたいという想いでパンを製造しており、よもぎパンもその1つです。
- 蔵王産のよもぎと国産の小麦を、1:1の割合で配合しています。
- 今ではよもぎ好きなお客さまも増えて、当店の人気看板息子です。少し温めてお好きなオリーブオイルやバター、和のお惣菜とも良く合います。
こんな形もあり?型にはとらわれない:ベーカリー米藤・ブリオッシュ
ひと目見ただけでは名前が分からない、不思議な存在感のこちらはブリオッシュ。
あれ?ブリオッシュって、上が丸くて下がスカートみたいなやつじゃなかったっけ?
そっか、でもブリオッシュ食パンっていうのもあるし、生地がブリオッシュだったら全部ブリオッシュでいいんだ。
そうだった!と思い出させてくれた逸品。
ふわっとリッチなブリオッシュ生地の中に、優しい甘さの蒸しケーキが包み込まれていて、食べると2つのおいしさが一度に広がります。
「パンとお菓子のいいとこ取りって、こういうことかも」と思わせてくれる一品。
ブリオッシュという名前のイメージを、楽しく更新してくれる、遊び心と技術が詰まったパンです。
パン屋さんに聞いた誕生秘話
- 先代が作ったブリオッシュなので、実は詳しくは分からないんです。
- ただ、今では毎月1万個売れる人気の看板パンになっていて、今まで食べたことのない食感を多くの方が楽しんでくれています。
もはや別もの?超超超個性派:ATELIER SANTE・シュトーレン
私たちが思い浮かべる「王道のシュトーレン」から一歩踏み出した、オリジナルスタイルのシュトーレン。
初めて食べるシュトーレンがこちらだと、次に他のお店のを食べたときにびっくりするのでは?
と思うほどの別物。
バターや真っ白な粉糖に頼らず、素材そのものの甘さや香りを生かした、すっきりとした後味が印象的です。
ぱっと見たときには別のお菓子のようにも見えるのに、スパイスやドライフルーツの重なりからはきちんと“シュトーレンらしさ”も感じられる絶妙なバランス。
食へのこだわりと季節のお楽しみの両方を大切にしたい方に寄り添ってくれる、凛とした一品です。
パン屋さんに聞いた誕生秘話
- 白砂糖、卵、乳製品を使わずに作るシュトーレンを作ろうと完成しました。
- 10年前から毎年少しずつ改良を重ねて、今の形になりました。
- 国産小麦とオーガニック素材を使った、格別のおいしさのシュトーレンです。
読み応えのある案内が同封されている、文学賞
同封されている案内といえば、数行で終わることが多いもの。
ところが、小さな冊子のように読み応えのある“物語”が添えられていることも。
素材への想い、作り手の哲学、焼き上がるまでの背景。1つ1つが丁寧に綴られ、読み進めるほど愛情が伝わってくる。
ただ食べるだけではなく、“読む体験”まで届けてくれる、唯一無二のお店に贈る賞です。
読んでる間に解凍できる文量と熱量:パン屋 麦香炉
これを紹介したくてユニークAWARDを新設したと言っても過言ではありません。
ちょっとした冊子になるほどの文章量のご案内がパンとともに届きます。
粉のこと、酵母のこと、季節の変化、そこに至るまでの試行錯誤や心の揺れさえ丁寧に綴っている。
読み始めると、「今月はどんな物語が書かれているんだろう」と自然と次が気になってしまう。
パンの説明という域を超えた“読みたくなる文章”です。
毎月更新されるので、さながら雑誌の連載のよう。
食べる前から物語が始まり、食べたあとにも文章の余韻がふわりと残る。
“読む体験”までパンにしてしまう、まさに文学賞にふさわしい店舗です。
パン屋さんに聞いた誕生秘話
- パンについてのご案内や、名探偵ロンの事件ファイル、みずかみ瓦版など、3,4種類のものを同封しています。
- 季節のご挨拶、前月あった私たちのプライベートな出来事のお話、新商品のパンのご案内など内容は色々です。
- せっかくご購入して下さったパンを美味しく召し上がっていただきたい、オンラインであっても普段のお買い物の様に楽しく気持ち良く購入してもらいたいという想いで作っています。
- 反応をいただいたときの嬉しさが継続のこつですね。
センスあふれる!取っておきたいクオリティ:boulangerie onni
見てください!
この絵の上手さ、字体へのこだわりと再現度の高さ、文字の美しさ、全体のバランスの良さ!
本当にパン屋さんですか?パンも作れてこんな素敵なコンテンツも作れて、何者ですか?影分身でもいるんですか?
と思っちゃうようなクオリティの高さ。
rebakeスタッフでも「集めてる」「残してる」という声が多数。
1度受け取ると、捨てるなんてもったいない!ずっと残しておきたい!と思う、単にパンの紹介をしている紙に留まらない魅力たっぷりのご案内です。
パン屋さんに聞いた誕生秘話
- 夫婦でパン屋を営んでいて、「パンやのおたより」は妻が作っています。
- 元々、絵を描いたりするのが好きだったということもありますが、SNSでは伝わらない色々なことを伝えるために手書きでお作りしています。
- 新しいのを作り始めるとだいたい1ヶ月ほどかかるのですが、「取ってます」と言われると嬉しいです。
嫌われがちなパンを愛する存在に昇華した、平和賞
好き嫌いが分かれやすく、脇役になりがちなパンやお菓子。
ところが世の中には、“あえて避けられがちな存在”を主役に据え、専門店として堂々と向き合っているお店があります。
その潔さと探究心は、むしろ清々しいほど。
「こんな世界があったんだ」と思わせてくれる驚きと、思わず笑顔になる優しいおいしさを届けてくれる、唯一無二の存在に贈る賞です。
嫌われ代表こそ推したい:ぶどうぱん専門店 ぶどぱん
苦手なパン・堂々の第1位のレーズンパン。
そんな好き嫌いが分かれやすいレーズンを、あえて“主役”に据えてしまう潔さ。
多くの人が避けがちな存在であっても、レーズンが持つ甘み・香り・食感の魅力をとことん掘り下げて1つの世界に仕立てています。
「レーズンの可能性って、こんなに広いんだ」と思わせてくれる驚きと、
丁寧に作られたパンだからこそ感じられる優しい余韻が心に残ります。
レーズン派も、そうでない人も、ふっと笑顔になる“平和”を届けてくれる専門店です。
パン屋さんに聞いた誕生秘話
- 食パンのように日常に寄り添えるパンとしてのポテンシャルがありつつ、千切って食べても良し、焼くだけでそのまま食べても良し、トッピングして食べても良しと食パンにはない魅力があるパンだと感じています。
- トッピングも、クリームチーズやはちみつ、シナモンなど食パンとはまた違ったものを楽しめます。
- 「嫌われがちなパン」の代名詞であるからこそ、好きな方は120%好きで愛してくれて、他の方にも「1回食べてみな」と推してくれる。
- ニッチな分、レーズンパンを好きな俺・私が好きと思ってもらえるような、どや顔ができるパンです。
スパイスは強ければ強いほど:五月のシマ
スパイスの香りは、人によって好き嫌いが分かれやすいもの。
そんなシナモンをたっぷりまとったシナモンロールだけで勝負しているお店も。
くるんと渦を巻いた定番の形から、具材やトッピングにひねりを加えたものまで、種類は実に様々。
箱を開けた瞬間、ふわっと広がるシナモンの香りは、どんな香水にも負けないご褒美の香りです。
シナモン好きさんはもちろん、「実はちょっと苦手かも」と思っていた方にとっても、新しい出会いになるかもしれません。
(私は、昔はシナモンが大の苦手でしたが今では好きで好きで大好きです。専門店がrebakeに登場と聞いて小躍りしました)
パン屋さんに聞いた誕生秘話
- いつの時代もシナモンロールはパンと言うカテゴリーを超えた、憧れの存在でした。
- 10代のころにバイト代を貯めて行ったハワイで食べた憧れのシナモンロール、20代後半からはフィンランドが舞台の映画を見てときめいたり。
- 以前は別の場所で専門店ではないパン屋をしていたのですが、シナモンロールは場所を取り、長時間発酵させる必要もあって他のパンの仕込みに支障が出てしまい、断念。
- その後、縁あって今の場所と出会い、専門店としてオープンしました。
これまで色んなシナモンロールやスパイスのお菓子を食べてきましたが、もっとスパイス効かせてほしいな。と思うことが多々あり、がっつりシナモンが効いたシナモンロールを作りたい!と思っていました。 - シナモンは嫌いな方も多い反面、スパイスには良い意味で中毒性のようなものがあって好きな方はとことん好き。
という声を聞いていたので、専門店でもやっていける自信がありました。
嫌われ野菜もここまで来たら:Cherish Foods
子どものころ、人参だけお皿に残していた記憶がある方も多いのではないでしょうか。
このキャロットケーキは、そんな人参を堂々と主役にした一品。
生地の全体の1/4以上を人参が占めているのに、口当たりはふわっと軽く、朝でもぺろりと食べられる優しい仕上がりです。
お店で毎朝すりおろすフレッシュな人参のおかげで、香りも甘みも自然体。
「人参をこんなにおいしく食べられるなんて」と、昔の自分に自慢したくなる、大人への階段をそっと押してくれるケーキです。
上品なパッケージで、贈り物にもぴったりの一品です。
パン屋さんに聞いた誕生秘話
- 心と体に優しいお菓子をお届けしたいという想いから、子どものころ母が作ってくれたキャロットケーキにたどりつきました。
- 素材選びから焼き上げまで1つ1つ丁寧に仕上げることを大切にしています。
- 人参嫌いのお子さまに「キャロットケーキ食べたい」と言われたときや、「食べると元気になる」と言っていただけたときは嬉しさと喜びでいっぱいです。
- 一般的に誰もが愛するお菓子ではないかもしれませんが、このケーキを通して、小さな幸せをお届けできればと思っています。
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