はじめまして、rebakeです。
rebakeは、全国のパン屋さんとパン好きさんが集まる日本最大級のパンのマーケットです。
おかげさまで、1000店舗を超えるパン屋さんと、10万人を超えるパン好きさんが集まってくれています。
”パン”と検索したときにかなり上位に表示されるようになるほど、パン好きさんには知ってもらうことができるようになりました。
”re=再び”と”bake=温める”という名前からピンと来た方もいるかもしれませんが、rebakeでは廃棄されそうになっているロスパンを扱っています。
パン好きさんは事前に好みのパン屋さんを探して、予約注文をしておく。
パン屋さんは、ロスが発生した時に予約してくれた方に冷凍でパンを送る。
届いたパンをrebakeして楽しんでもらう。
そんな仕組みで、これまでに800トンのロスパンを救うことができました。
そしてこの度、 ロスパンの教科書 という名前の12ページの冊子を作りました。
そもそも何でロスパンは生まれるんだっけ?
ロスパンって何が問題なんだっけ?
ということに加えて、rebakeを使っているパン屋さんの声を載せた、業界初のガイドブックです。
「お店でパンが余っている」と言われたら、きっと多くの方は人気のないがらんとしたお店を思い浮かべると思います。
実際、rebakeへの参加を検討してくれていたお店から「店名を出さずに販売したい」「ブランディングの関係上、出品を見送りたい」と言われたこともありました。
でも、パン好きさんなら誰でも知っているような超有名店であってもロスパンは発生しています。
パン屋さんには、ロスパンが発生してしまう仕組みがあるからです。
そのことをパン屋さんが発信しようとすると、「いやいや、人気がないからであって言い訳でしょ」と思われてしまう。
こんな苦しみやジレンマを抱えながらも、ロスパンを販売してくれているパン屋さんにもっと自由になってほしい。
たくさんのパン屋さんとパン好きさんが集まっているrebakeだからこそできることを。
そんな想いで、このガイドブックを作りました。
ロスパンの教科書の内容の一部を紹介します
実際にどんな内容になっているのか、一部を抜粋してご紹介します。
ロスパンが生まれる背景
今日は晴れてますか、雨ですか?
それとも雪?曇り?風はどうですか?
では今日は、パン屋さんに行きたくなる日ですか?そうでもないですか?
rebakeの利用者さま100名にアンケートを取ったところ、天気によってはパン屋さんに買い物に行かないという方が全体の80%以上。
▲ロスパンの教科書より抜粋
パン好きさんが集まっているrebakeでも、ほとんどの方は今日はパン屋さんはパス…
という日があるんです。
そうすると、お店にどれくらいお客さんが来てくれるかは、その日の天気や気温、季節によっても左右されてしまいます。
でもそれって他の飲食店でも一緒でしょ?
と思った方。
パンを焼き上げるまでにかかる時間ってどれくらいかご存知でしょうか?
お菓子作りが趣味!という方は時々聞きますが、パン作りが趣味!という方にはほとんど出会いませんよね。
パンは作りは、時間も手間暇もかかるんです。
生地を作ってから1次発酵、成形、2次発酵…と言葉で書くと短いステップのように見えちゃいますが、だいたい7~9時間ほどかかります。
特に最近人気の低温長時間発酵のパンは、発酵だけでも24〜48時間ほどかけることも。
そうすると、実際にお店にパンを並べるずっと前に売れ行きを予想する必要があるんです。
▼パン屋さんの1日に密着した動画も、ぜひご覧ください
もちろん、天気のことや近くのイベントのことなどを考慮して計画を立てて、作るパンの量を決めています。でも、何日も前から精度高く予測するのは至難の業ですよね。
そして、”足りなくなってからパンを焼く”ということも時間的に無理なので、どうしても多めに用意しておく必要があるんです。
パン屋さんの気持ち
ロスパンの教科書の作成に当たり、パン屋さんにロスの現状や考えについてお聞きしました。
神奈川でパン屋さんを営むKさん
45Lのゴミ袋で3袋ほどのロスパンが毎日出ます。
自分でお店を開く前には他のパン屋さんで修行していて、その時から”パン屋にロスはつきもの”ということは理解していました。初めのうちはびっくりしたり悲しんでいたのに、だんだんと慣れてもきてしまっていました。
ただ、実際に自分でお店をやってみるとやっぱり心にくるものがあります。
自分でお店を始めた当初はご近所さんに配ったりしていたものの、あまりにもたくさん配り過ぎて相手が困ってしまうぐらいの量になってしまいました。
福岡でご夫婦でパン屋さんを切り盛りしているOさん
路面店の性質上仕方ないとわかっていても、毎日発生するロスパンを廃棄するのはとても悲しいです。
毎日、朝早くから夜遅くまで時間と手間をかけて、心をこめて美味しく食べてもらいたいと作ったパンを、自分の手でゴミとしてすてなければならない瞬間は本当に心が痛みます。
ロスパンの量は、通常時でも少なくて15〜20個ほど。
夏の高温日や台風の時などは、1日で60個ほどを超えてしまうこともあります。
ロスパンの教科書の作成中、「こういう冊子を作っています」とパン屋さんにアナウンスしたところ、熱い想いを知らせてくれたパン屋さんが何件もありました。
ロスパンは、パン屋さんにとって経済的な損失はもちろん、精神的な負荷も大きくかかります。
作った自分の手でゴミとして捨てなければいけないというやるせない思い、明日はどれぐらいロスが出るんだろうという焦り。
「パン屋さん」という言葉からイメージされる、温かくて優しくていい匂いでいっぱいの幸せな場所。
そんなパン屋さんの裏で、こういうこともあるんだということを知ってもらえれば嬉しいです。
環境への影響
ロスになり誰にも食べられなかったパンはゴミという名前に生まれ変わります。
そして、パンも含めて食品は水分を多く含みます。
そのため、重くて燃えづらいゴミとなり、運ぶ時や燃やす時に多くの二酸化炭素(CO2)を排出します。
楽しく美味しくパンを食べてるだけなのに、何が悪い。
私もそう思います。でも、その裏では環境に負荷をかけてしまっていることも事実です。
全部が全部は無理だけど、ちょっとでもいい方向にできる選択肢があるなら、そっちの方がいいなとも思っています。
ロスパンを減らすためにできること
実際にはどうすればロスパンが減らせるのか、というと意外と簡単だったりします。
私たちが思う、ロスパンの減らし方は…
1. 焼き立てにこだわらない
焼き立てのパンって魅力3割増しで美味しそうに見えるし、香りも良くてつい惹かれちゃう。
もちろん、パン好きの1人としてその気持ちは分かります。
でもたまには、焼き立て以外のパンにも目を向けてみてください。
2. 事前に予約する
欲しいパンがあれば、事前に予約してみましょう。お店によっては電話やSNSなどで予約を受け付けています。
3. rebakeを使う
rebakeでは、全国のパン屋さんからロスパンをお取り寄せすることができます。
いつものパンより「ありがとう」の気持ちが詰まっている分、ちょっと美味しくなってるかも?!
他にもきっと色んな方法があると思うので、機会があればパン屋さんにも直接聞いてみてください。
いいアイディアがあればぜひシェアしてくださいね。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
ロスパンの教科書を実際に見てみたい!という方はこちらからご連絡ください。
rebakeよりお送りいたします。
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